画家イーゴリ・ルビンスキー
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グレミツキフと妻
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グレミツキフ40歳
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グレミツキフとキルギス出身の有名なソビエト作家チンギス・アイトマフ |
クイブシェフ水力発電所建設でのグレミツキフ
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アトリエで”グルズフ”を描いている
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グレミツキフ
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「鍛冶橋」での展覧会
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グレミツキフ65才
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「世界の画家」カテゴリーアーカイブ
リアリズム
厳しい雪-グレミツキフ
今年は暖冬だねと言っていた頃が懐かしくなってくるほど年々と寒くなってきた冬。
夏は夏らしく暑くまた冬は冬らしくと当たり前のことなんだけど「もう少し涼しくならないかなぁ、もう少し暖かくなってくれればいいのになぁ」とつい言ってしまう。これ皆不平不満から出る言葉。
ロシアの冬は厳しい。
「北極圏あたりの人がモスクワに来ると何だかここは暑くて埃っぽくて住みにくい」と知り合いの先生が冗談のようにおっしゃっていたことがありましたがもう少し感謝があれば不平不満も言わずにすむのかなぁと感じます。
題名「水運び屋
ウラジーミル・グレミツキフ ホームページ
ギャラリーエルミタージュ内
リアリズムの巨匠が描いた厳しい冬の雪の上をソリで走る水を運びに従事している男を描いた力作。
歌川国芳「大願成就有ヶ瀧縞」滝にうたれる
大変気持ち悪い絵があるから見て欲しいと依頼があったので画像送ってもらいました。
ことのいきさつは、この絵を持っているおかげで男女関係がうまくいかなく大変ぎくしゃくしているから売りたいとのこと。
なぜかというと左上の女の絵が幽霊だと言うのです。言われればそうなのかなぁとも思えないわけではないのですがとにかく気持ちが悪いの一点張り。
早速、知人の浮世絵コレクターに連絡をとり見てもらったところ「状態も良さそうだし大変図柄が良い絵。左上の女は滝に打たれている、大変縁起ものだ。決して幽霊なんかじゃないので安心しろ」との回答でした。
そういえば昔から何かの願をかける時には水垢離をとって願いを叶えてもらうという修行があるように、まさにこの絵も題名どおり「大願成就・・・」とあって、一心に祈願をする様を描いた国芳の懇親の力を注いだ作といっても過言ではないでしょうか。
依頼主に話したら心が落ち着いたせいか朗らかになったようです。
ちなみにこの絵以外に同じような絵が数枚あったようです。おそらくシリーズものだったのでしょうが絵が完全に揃っていたら相当なものだったのでしょう。大変残念です。
歌川国芳「大願成就有ヶ瀧縞」
二つの苗字-ミトゥーリチ
ロシアには父称があると以前に書いたことがあります。
父称以外に苗字を2つ持っている画家もいます。
例えばロシア芸術アカデミー正会員Митурич-Хлебников, Май Петровичの場合、Майが名前、Петровичが父称、Митурич-Хлебниковが2つの苗字となります。
普通父親の苗字ですが場合によっては母親の苗字も一緒に使うこともあります。
小磯良平「婦人像」のカレンダー
近所の薬局屋さんから平成26年のカレンダーをもらってきたがあまり期待してなかったのでコタツの上にぽいっと暫くほおっといた。
来年のメモ用紙にでも使えるだろうと不謹慎にもそう思いながらカレンダー開いたら、見覚えのある良く洗練された筆致であるのに気づいた。
右下のサインを見たらR.KOISO、それはまさしく日本を代表する洋画家、小磯良平のものであり目に飛び込んできたのが上品な女性の肖像画。
淡い緑の背景にすっと溶けこむようにモデルがいて、そのモデルの白いブラウスを触ると生地の薄さまで計り知ることができそうな大変深みのある見事な作品でした。
これはすごいものをもらってきたものだと今ではパソコンから見える一番良い場所に掛け、タッチタイピングしながらカレンダーを眺めるのが楽しくなってきました。
今年1年のギャラリーエルミタージュの運勢を占う良い知らせを小磯先生から頂いた心境です。
小磯良平(1903-1988)
「婦人像」
代表作
「斉唱」
ターナーで絵を描く
最近めっきりと見かけなくなった映画看板を描く画家。身近にも何人もおりましたが皆さん年には勝てず存命する画家はいなく悲しい限り。
そういえばその画家さん達、こぞってターナー色彩という絵の具を使っていた。ターナーというメーカーが出している塗料を使って描いた絵の特徴は水彩であるのにもかかわらず二度でも三度でも重ね塗りができることである。これが他の水彩色との大きな違いでなおかつ雨にも丈夫という優れた耐候性がある。
仕上がりは艶消しになり屋内で光を当てても反射しない。グラデーションも乾けばにじまないという特性があるので何度も納得がいくまで色をのせることができる。
さらにお得な気にさせてくれるのが塗料の缶である。缶の中には塗料の入ったビニールがあって缶が綺麗。
この缶に鉛筆や筆を入れていた頃が懐かしくなってくる。
ちなみにイギリスには、ジョセフ・マロード・ウィリアム・ターナーという19世紀に活躍した偉大な画家がいる。
絵の真贋・平山郁夫
バブルの時、独立することになったといってお祝いにと頂いたいある絵。
押入れに20年間厳重に保管?
先だってこの社長のお宅に用事があって伺ったおり「うちに有名な学校の先生が書いた絵があるから見てご覧」とたいそう自慢気に言うので、はてどんな絵だろうと興味を持ちながら箱を開けサインは誰だろう有名作家だったらどうしようかと玉手箱をあけるような気持ちで見たら、絶句・・・。
額縁は普通の市販されている低価格用のデザイン額。
額縁の良し悪しで絵を判断していけないと思いつつ、あの有名な画家がこのような安い額縁を使うか?と、それがまず最初に受けた疑問。
顔色をさっしてか怪訝な顔をしながらちょっと聞いてきたので、ここはまずお約束事のようにすべきであると咄嗟に判断。絵を見るから虫眼鏡を容易して欲しいと願い出て、かなり時間をかけながら一応鑑定団の真似事をして、これまた絶句!!
昔は1.0あった視力も現在はだいぶ落ちてきたとはいえ、これを見逃すほど目は悪くなってない。虫眼鏡のおかげもあるが、網点が見えちゃったんです。いわばコピーした時のインクのドット。
さらにきわめつけは作家の印というのは余程の例外がなければ赤なのに、それが黒。
えっ、お葬式用の絵?心に余裕があればそういう冗談も言えたのだが、なにせ会社設立のお祝いに頂いた大切な絵だと伺っていたものでどうやってお話をしたらよいかと困ってしまいました。
あまりにもしつこく聞いてくるものでついついぽろっと・・・・。に・せ・も・の。
さすがに観念したか、帰り際に絵を上げるよと言われましたが丁重にお断りしてきました。
今あの東京藝術大学の学長を務めた日本画の巨匠、平山郁夫先生の絵はどうなったのか気になってしょうがありません。
平山郁夫 1930-2009
日本画家
東京藝術大学学長
文化勲章受章者
シルクロード、佛教に関わる数多くの作品を発表
クリムトのミクストメディア
クリムトの作品をミクストメディアという技法で真似て作った壁画オムジェ。、
化粧漆喰とアクリル、金で手がけたそうです。
照明効果もあってか黄色い絵の具がまるで仏教画でも見られる金箔を貼りあわせてあるような趣に演出されているところはなんともダイナミックな印象を受けます。
グスタフ・クリムはオーストラリアの画家で代表作には『接吻』など数多く残しています。
美術の先生とカンディンスキー
先生、ご無沙汰していおります、学生の時お世話になりましたといってアトリエのピンポンを鳴らしてからだいぶ経ちました。
入れていただいたコーヒーを飲みながら卒業の時のあれはどうしとか?先生の絵はまだありましたよとか懐かしい談義でひと時をすごしましたが、意外な言葉が出てきたのには驚きました。
カンディンスキーの影響をかなり受けたと・・・・・・。
これからの絵画は絵を描くだけじゃだめなんだ、絵の世界も珍しいものを始めないとと言って見せていただいたのがご自身が運営している美術会のメンバーの絵でした。
これは子供でも描けそうなんだけどだめなんだ、今こういうのを教えていると色々作品を見せていただきました。
森や海をまるで丸のようにデザイン化した表現は大変斬新に思えましたが、その先生も今は遠いところへ旅経ちました。
アトリエに掛けてあったズミの絵は今でも忘れらません。
ワシリー・カンディンスキー
Кандинский Василий Васильевич
抽象画家